2016.06.17、千葉の『かわはら薪ストーブ本舗』より、かわはらさんにお越し頂きはじめての煙突掃除を体験しました。
「次年度からは自分で掃除する」
ため、一緒に作業させてもらったのです。
作業後にダメ元で
「『備忘録』として教えていただいた手順をブログにアップして宜しいでゲスか?いや、あくまで『備忘録』として、でやんすよ、ぐひひ」
と卑屈にへつらってお願いすると、
「どうぞどうぞ、詳細にレポートしてください」
とのこと。
プロのノウハウ公開することを快く許可していただいたことに感謝しつつ、来年以降の自分のため、または”自分で煙突掃除したい”と考えられている方のために、覚えている限り詳細にレポートしていきたいと思います。
02家の煙突仕様
その前に02家の使用状況をまとめておきます。
- 使用期間・・・5ヶ月弱
- 屋根勾配・・・6寸(30.9度)
- 煙突へのアクセス・・・ハシゴ
- 煙突・・・高木製二重断熱煙突
- 配管経路・・・ストレート天井出し
- 煙突トップ・・・メトス角トップ
- 安全器具・・・チムニー取り付けの手すりとそこから垂らした鎖
- 煙突ダンパー・・・あり
- チムニー・・・あり
- 使用薪・・・針葉樹5.5 広葉樹4.5くらい
- その他・・・薪棚に屋根がない期間がかなりあり、屋根下に移したのは平均2週間程度
最後の項目は
「焚く前に屋根下に移して乾燥させた期間が平均2週くらい」
ということです。
雨晒し期間を入れると2〜3年弱薪棚に積んでいます。
煙突掃除作業の流れ
煙突掃除の大まかな流れは以下のとおりです。
- [室内]で本体部品取り外し
- [屋根上]で煙突トップ及び煙突内部の掃除
- [屋外]で本体部品清掃
- [室内]で本体部品取り付け
では、さっそく1番から。
1.室内作業~本体部品の取り外し~
最初に本体部品の取り外し作業をします。
1-A.まずは養生
写真の範囲を「ビニールシート」や「新聞紙」、「ダンボール」を使って養生します。
これは
- 薪ストーブ本体、煙突の煤が室内を汚さないため
- 本体から取り出した灰が室内を汚さないため
- 本体から取り外した灰・煤付きの部品が室内を汚さないため
です。
前・左右をメインに、「後ろ」はそこまで広い範囲を養生しなくても大丈夫です。
写真の範囲くらい。
「取り外した部品の清掃」は屋外のビニールシート上で作業します。
1-B.本体部品の取り外し
養生が済めば、まず「炉内に残っている灰」をすべて取り出します。
順序としては、
- スコップからバケツに取れるだけ灰を取り出す
- 残った灰を「ハケ」で「灰受け皿」に集める
写真は「2」の作業ですね。
灰を集めたあとは、
- バーミキュライト
- 金属製の部品
など、「取り外せる部品」をすべて取り外します。
これは
- 取り外した部品を清掃するため
- 煙突から煤を炉内に落とすため
に炉内を「カラ」にしないといけないからです。
1-B-(イ).ドブレヴィンテージ35のバーミキュライト取り外し
取り外す順番は覚えているうちに書いとかないと忘れてしまいます。
メトス名古屋がYouTubeにアップしてくれていますが、ポイントだけまとめておくほうが早いです。
参考ドブレヴィンテージ50 オーバーホール編(メトス名古屋)
(ⅰ).まず、正面の三枚を以下の順序で取り外す
この順番でバーミキュライトを外していきます。
(ⅱ).天板を片手で持ち上げ浮かしつつ、左側のバーミキュライトを外す
次は左側。
バーミキュライトは脆いので、ぶつけないよう慎重にゆっくり取り外します。
(ⅲ).天板を片手で持ち上げ浮かしつつ、右側のバーミキュライトを外す
そして右側も同様に取り外します。
(ⅳ)最後に天板
最後は片手で支えていたバッフルを両手でゆっくり取り外し、斜めにして取り出します。
これでバーミキュライト取り外し完了。
1-B-(ロ).金属部品の取り外し
バーミキュライトを傷つけることなく取り外せたらあとは金属パーツを取り外していきます。
パーツは固定されていませんので、パッパと取り外します。
1-C.部品取り外し完了
これですべての部品の取り外しが完了です。
かかった時間は養生から灰の掃除、取り外し完了まで30分程度でしょうか。
パーツを取り外す手順を間違わないことが短時間で作業するポイントですね。
ヴィンテージに関わらずドブレは工具無しで分解できる機種が多いとのこと。
実際に分解作業してみると「工具いらず」のありがたさがわかりました。
「パーツ取り外し」の順番を覚えるだけ。
メモっときゃ完璧。
このタイプのバーミキュライトは「脆い」&「高価」の地雷です。
”見積もりを取らないと正確にはわからない”
とかわはらさんは仰っていましたが、「一式5万、バッフルだけで2万程度するかも」とのこと。
クリーンバーン機が触媒機に対する「数年に一度の触媒交換」のコスト的優位も、バッフルの破損程度により一発で吹っ飛んでしまいます。
まぁ「数年に一度バッフルを破損する」と仮定すれば、ですが。
後述しますが、「物理的破損」以外にもバーミキュライト(バッフル)にダメージを与えるケースがあります。
1-D.煤を受ける準備をし、第一段階の作業完了
煙突から本体に落とす煤を受けるため
炉内に新聞紙を敷き詰め、煤が飛び散らないよう扉を閉めます。
そしてダンパーが付いている場合はダンパーを45度にします。
45度にする理由は・・・煤を落とすためと・・・何やったかな?
まぁとりあえず45度、45度なのです。
(覚えている間にできるだけ早く続ける)
煙突掃除に関する記事
https://02house.net/blog/stove/02house2916