プラスドゥが来てからマルツ家の定番になったメニューがふたつ。
ひとつは前回書いた『土鍋ごはん』。
「ごはん」をメニューと言うかは別として。
そしてもう一つがダッチオーブンを使った「重ね煮」です。
「オマケ」と馬鹿に出来ないプラスドゥ付属のダッチオーブン
プラスドゥにダッチオーブンがついてくるのはWebカタログで見て知っていました。
でも、そんなのどうでも良かったんです。
”所詮ちゃっちいのがついてくるだけやろ。ダッチオーブンはもともと別で購入するつもりやし、こんな使えるか使えんかもわからんもん要らんわ”
と正直バカにしてました。
「ありがた迷惑」的な?
「逆に邪魔やろ」っていう感じで?
語尾上がり?
で、”オマケ”程度でついてきたダッチオーブンの現在はというと。
ヘビーユーズしてます。
ヘビーユース?
ダッチオーブンでの重ね煮がめちゃうまい
これはかぁちゃんに作ってもらってその旨さに感動しました。
「重ね煮」とは聞き慣れない言葉ですが、読んで字の通り素材を「重ねて」煮る料理です。
ダッチの場合は「蒸す」ですね。
調味料は「塩」だけですが、素材の旨みが溶け出してとてもおいしい。
重ね煮の重ね方
「重ね煮」にも重ねる順番があるそうで。
参考にしてるのはこのサイト。
『重ね煮について』百姓屋敷わら
重ね方の図も載っていますが、そのままパクってくるのはダメなので作成しました。
内容は参考サイトとおなじ。
PDFファイルにしましたので、ダウンロードしてA4に印刷、チョキチョキ切ってご使用ください。
ご自由にどうぞ。
重ね煮の重ね方図(基本)
サイズはA6、 105mm×148mm、邪魔にならないようちっちゃめです。
02家では印刷してコンロ横に貼り付けてます。
重ね煮ダッチオーブンver.の作りかた
上記の図を見ながら、その日冷蔵庫にある食材を重ねていきます。
1.一番下(1階)はキノコ類や海藻類
因みにこれがプラスドゥについてくるオマケのダッチオーブン。
プラスドゥの魚焼き器グリルに入る小さめサイズ。
こないだチャレンジした丸鶏蒸し焼きは四等分しないと入りませんでした。
https://02house.net/blog/stove/02house2274
まず鍋底にひとつまみ塩を敷いてから、最初はキノコ類を入れます。
シメジ、シイタケ、エノキ、エリンギ、マッシュルーム、松茸、トリュフ、ピノキオ、なんでもいいです。
この日は冷蔵庫にあったエノキとシメジを入れます。
2.下から二番目(2階)は葉菜類
なす、トマト、きゅうりなどの「果菜類」は無かったので飛ばして「葉菜類」へ。
キャベツと小松菜をカットして入れました。
キャベツはとろとろ甘くて美味しくなるので多めに詰めます。
これはかぁちゃんの同級生がやってる市島の有機野菜農園でもらったカブの葉っぱ。
この葉っぱもムダにせず入れます。
3.下から三番目(3階)は根菜類
いちいち()つけて階数書く必要あんのか。逆にわかりにくい。
ジャガイモ、さつまいもなどの「イモ類」は無かったのでいっこ飛ばし。
その上の「根菜類」、大根と玉ねぎはあったのでカットして詰めます。
玉ねぎも甘くなるので多めに入れました。
4.下から四番目(4階)は魚介類だけど
その次は「穀物類」だけど入れないのでいっこ飛ばし。
一番上には「魚介類」が来るはずだけど、この日はなかったので豚肉を入れます。
ちなみに写真のお肉は我らが高槻市民のソウル・スーパー「モリタ屋」で購入した国産豚肉。
脂が甘くておいしいヨ。
最後に上から塩をひとつまみかふたつまみ適当にパッパと入れて完了。
フタをします。
これで4階建て重ね煮ダッチが完成しました。
重ね煮ダッチを煮込む
あとは火にかけるだけ。
最初はプラスドゥの魚焼きグリルで火にかけていたのですが、いまの時期は薪ストーブも焚いてるし、ということで専らストーブを使っています。
因みに、
プラスドゥのダッチ料理はタイマーを掛けるだけ
プラスドゥを使う場合は
グリルにそのままダッチを入れて
火を付けてタイマーセットするだけ。
焦げたり火が通ってなかったりしたことがあったので、”一番強い火の一つ手前”で15分セットしてます。
ピ―ッとお知らせが鳴って火が消えたらそのまま10~15分放置でできあがり。
これだけでとても美味しい重ね煮のできあがり。
薪ストーブシーズン以外はこれですね。
ヴィンテージ35でダッチオーブン
- 小型で鍋やフライパンを載せるスペースが狭い
- 煙突を天板から出しているので更に狭い
- 天板がたいらではなく湾曲している
- 天板の温度が上がりにくい
不幸な四重苦を背負ったヴィンテージ35ですが、底がツルツルしていないナベならいくつか乗せることが出来ます。
もいっこくらい乗りそう。
無理やりに見えますが、落ちる感じはしないですね。
そのうち落ちるかもしれませんが。
※さっき3番が落ちてお湯が床にぶちまけられました。
更に「天板に直接火の当たらない」鋳物製ですが、天板端っこが250~300度になるくらい焚くとそれなりに料理も出来ることがわかりました。
250~300度に上げると感覚的にガスコンロ弱火と中火の間くらいの火力かな?
ヤカンがシュ、シュ、シュ、シュ、と沸く感じ。
天板にダッチオーブンをRIDE-ON
とにかく温度がそこまで上がってなくても気にせずまずは天板に載せます。
出来るだけ温度の高い煙突に近いところに。
因みに載せておく時間は適当で放置プレイです。
幸い焦げるほどの火力もないので、
”あ・・・・・れ・・・・? な、なんか、・・・いい・・匂いが・・・して、きたよ・・・?”
心の呟きが聞こえてきたら「天板の部:其の一~白い花の咲く頃~」完了です。
適当ですが2~30分かな?
炉内に入れそで入れなさそでウッフン
お次は天板弱火のぬるま湯に浸かった具材に「喝!」を入れるため炉内の超高熱に晒してやります。
ヴィンテージは炉内が狭いので、薪の混み具合によって五徳が入ったり入らなかったり。
しかも五徳を出し入れするのがメンドイのでドアオープンのまま、薪ドメに引っ掛けて半分だけ炉内に入れます。
入れるとすぐにシュンシュン水蒸気が隙間から出てきて、急激な温度上昇で中の水分が沸騰しているのがわかります。
天板と違い炉内は超高温なのでほっとくとすぐ焦げます。
なので水蒸気の吹き出す勢いを見ながら、片側(炉内に入ってる側)MAX2分程度、両方でMAX5分を目処に蒸し上げます。
野菜だけのダッチなら片側1分ちょいで充分のような。
もういいかな、と思ったら取り出して反対側を同じように炉内にIN。
この時熱風と加熱されたダッチがめちゃ熱くて落としそうになります。
最後に気の済むまで天板に載せる
炉内からOUTしちゃったあとはそのまま炉台に放置PLAYでも良いのでしょうが、念には念を入れ
「天板の部:其の二~冬枯れのヴィオラ~」
を開演します。
貴方の気が済むまで載せといて下さい。
重ね煮ダッチオーブンの出来上がり~~
そんなわけで甘い匂い漂うダッチオーブンを鍋敷きにイソイソ載せたらばいよいよご開陳です。
ぱぁっ、でたっ!
キャベツのあまーい匂いが玉手箱の老化ガスのようにボワンと飛び出ます。
開いた門の隙間に集団で突入する脱走囚人たちのようにフタを跳ね返すほど暴力的だった野菜たちもすっかり毒気が抜かれ意気消沈し、縁側でひなたぼっこするおじいちゃんみたいになりました。
しなびたキャベツの掛け布団を外すと、人参やお肉がニコニコつやつやで微笑みかけてきます。
塩と野菜の旨みだけでこんなにウマイ
「スイカ塩効果」により、塩が野菜の甘みを引き立てとても甘い。
塩だけでも充分ですが、美味しいポン酢をちょっと垂らすと尚良いと思います。
人参やカブもトロトロおいしい。
無農薬野菜は、「素材そのもの」の味が出る単純な料理をしたとき「とてもウマイ」です。
野菜の旨さを再認識します。
今回とは関係ないですが、以前近所の人に貰った掘りたて新玉ねぎの素揚げも病みつきになるくらい美味しかった。
良い野菜+単純な料理法+塩
これは鉄板ですな。
翌日のお通じもイイヨ
「重ね煮ダッチ」は大量の野菜をおいしく食べることが出来るので、とてもお腹の調子が良くなります。
食べた日の翌日はスッキリ!
「デトックス」なんてキラーワードもチラチラ見え隠れしますね。
これ言っときゃ間違いない、みんな飛びつく、みたいな。
まぁとにかく
「シンプル・簡単・ほったらかし・ウマイ」
の
「重ね煮ダッチ」、オススメです。
(つづく)
コメント
フル活用しているようで、うれしいです。
この間の、ローストチキンの時の作り方を生かしていますね。中火→高温→蒸らしの総合的な熱く加え方がポイントですよね。
かわはら様
ありがとうございます。
天板の火力、炉内の火力の強さがなんとなくわかってきました。
ほっとくだけで肉や野菜が簡単に柔らかく仕上がるので重宝してます。
素材の美味しさが出ますし、光熱費が掛からないのも地味に嬉しいです。