上棟式~ナオライ・マラソン~

棟上げ上棟式

天気予報では降水確率60%でしたが、なんとかもってくれました。
時折パラパラ来ましたが、屋根の野地板を貼ったあとだったので濡れませんでした。

自他共に認めるレインマンである工藤さんを天岩戸に閉じ込めておいて良かったです。

上棟式スタート

僕の段取りミスで予定の15時を少し過ぎたころ上棟式が始まりました。
参加者は

  • 施主家族 7人(施主家族3人、義父、義母、義妹、義妹の子供)
  • 大工さん 5人
  • 設計士さん 2人

の14人でした。
多いな。

まずは施主の僕が、大工さんにご祝儀を渡していきます。
棟梁が1番最初。

金額は以前確認したルールに従って、「棟梁」と工藤さんに1万円づつ、「助っ人大工さん5人」とO女史に5千円づつを渡しました。

1万×2+0.5×5=4.5万円ですね。

1.まずは2礼2拍手

幣串
まず棟梁が幣串(へいぐし)に向かい2礼、2拍手、1礼したあと、大工、施主家族、設計士さんが一緒に2礼、2拍手、1礼をします。

餅は撒きませんでした。

2.お清め

あらかじめ用意しておいた

  • 日本酒350ml程度
  • 荒塩大さじ6程度
  • 洗米1カップ程度

を家の四隅に撒いていきます。

  1. 棟梁がお酒を柱にかけて
  2. 施主がその上に塩をかけ
  3. 最後に施主の家族が生米を撒く

という順序でした。

お酒は300mlのを持っていきましたが、半分弱残りました。
200mlのワンカップで良かったかもしれません。
お清め

3.上棟式おわり

四隅に巻き終わったあと

設計士さん「本日は上棟おめでとうございます」

大工さん「おめでとうございます」

施主「あざーーっす」

で上棟式は終了。
時間は20分くらいだったと思います。

思ったより短い。

本来ならこの流れで「直会(なおらい)」という名の飲み会に突入ですが、今回は作業を進めるため大工さんたちはお仕事に戻ります。

直会は17時から

子供を寝かせるため一旦引き上げる

大工さんたちがトンテンカンテンしてるあいだ、僕たちは一旦義妹の家に戻ることにしました。

息子が2時間半の道中、車内で昼寝をしなかったため

“今のうちに寝かせとかないと宴会のときグズってたいへん”

と思ったので。

結局寝ませんでしたが。

直会(なおらい)

モリタ屋弁当
義父、義母は2時間半かけて家に帰り、僕たちは義妹にお礼を言って現場に戻りました。

下地の床に車座に座り、改めて設計士さんと大工さんから”上棟おめでとうございます”の言葉をいただき宴会スタートです。
上棟式の宴会は「直会」と書いて「なおらい」と読みます。

ナオト・インティライミの愛称ではありません。

準備したのは

  • お弁当(¥3,000/個。)×9
  • 手作りお惣菜(大皿)×2皿
  • ビール(スーパードライ350ml)×1ケース
  • 日本酒×2本(あわせて5,000円くらい)
  • ノンアルコールビール(オールフリー6本パック)×1
  • 烏龍茶(2Lペットボトル)×2本

でした。
氷
大工さんは飲むイメージなので、日本酒2本で足りるか不安でしたが。

合計40,000円くらいかな?

大工さんとのはなし

普段大工さんと話をすることなんて無いので面白かったです。

印象に残っているのは

”ハウスメーカーの現場は納期や賃金が厳しいケースが多く、手抜きをする大工もいる”

という話。

”そらそうやろなー”
と思いました。

企業としては「短い期間」「安い原価」でたくさんの家を建てないと儲かりませんもんね。
オフィスの費用や従業員の給料払わないといけませんし。

でも、安い給料なのに”早く!早く!”と急かされると丁寧な仕事をしたくても出来ない大工さんも居るでしょうね。
にんげんだもの。

ハウスメーカーもいろいろあるでしょうが、僕たちの家は時間が掛かってもいいからしっかり丁寧に作って欲しいと思いました。

家が長持ちするように、合板や集成材は極力排除して構造材も兵庫県産の国産材を使ってもらいました。
小さい家ですが”質の高い空間”になることを願っています。

大工さんたちにも
”みなさんの力でカッコイイ家にして下さい、長く住み継げる家にして下さい”
とお願いしました。

直会はつづくよどこまでも

直会(なおらい)
工藤さんは大工さんたちと熱い話を続けており、僕たちは大工さんたちと他愛も無い話をしていました。

”毎月この現場に集まってお酒を飲もう、次はこの家にテント張って泊まれますよ”

お酒を酌み交わしながらそんな話をしていると、大工さんたちが「もう帰る」というじゃありませんか。

気がつけば日本酒2本は空になり、とっぷり日も暮れて9月の夜は肌寒くなってきました。

すっかり酔っ払っていたので時間は覚えていませんが、おそらく19時から21時の間だった気がします。

”きょうはありがとうございました!ごちそうさまでした!”
お酒を呑まなかった棟梁と運転手役の大工さん2台の車に分乗して大工さんたちは帰って行かれました。

次の日もお仕事ありますもんね。

はしらーのきーずーはーおととーしーのー♪

そのあと工藤さんにお祝いとして頂いた日本酒も持ち出し、昼間出来なかった打合せをしながらその一升瓶も空になったのは23時前後でした(覚えてません)。

”最後にチューハイを一本づつ飲もう”という流れになり、僕がコンビニで買ってきました。

チューハイを飲んでいると、なぜか

”みんなの身長を柱に刻もう”

という話になりました。

アホらしくてオモロイと思ったので、みんな(僕たち家族3人、工藤さん、O女史)が手に手に油性マジックを持ち、壁で隠れない柱にそれぞれの身長を書き込みました。
背比べ
”来年も測って書きましょう!”
”伸びてたら怖いなー”

とワイワイしながら、

”つぎは10月ですね!”

と約束をしたとき、送迎を頼んだタクシー2台が到着し、ついに上棟式もお開きとなったのでした。

直会(なおらい)開始から実に6時間、日本酒3升と缶ビール1ケースその他諸々を6人で完飲した(大工さん2人は運転手で飲みませんでした)「ナオライ・マラソン」はついに終了となりました。

上棟式まとめ

”今は上棟式なんてしないところ多いからせんでもええんちゃう?お金もかかるし”
周りからもお互いの両親からもそう言われました。

それでも”日本の習わしを大事にしたい、経験したい”という強い想いで上棟式を開催しました。
ちょっと違うかもしれませんが、上棟式には秋の豊作を祝うお祭りと同質のイメージを持ってます。

どっちも豊かでしあわせな感じ。

結果、やって良かったです。

自分たちが住む家を作ってくれる大工さんとも直接いっぱい話せましたし、柱に身長を書くなんてしょうもないことも出来ました。

あるかどうかわかりませんが、定期的に直会することにもなりましたし。
大工さんのひとりは”次はぼくがお酒用意します!”と言って帰っていかれました。
ホンマかな。

みなさん次の日お酒が残って無いといいなぁ。

因みに費用は

  • ご祝儀 5万(間違って助っ人大工さんに1万の袋を渡してしまったため5千円プラス)
  • お酒・食事 4万
  • 宿泊代 1万(地元旅館・親子三人)
  • iPhone修理代1万(酔っ払ってコンクリートに落とし液晶破壊)

で合計約11万でした。
iPhone落とさなければ10万円、ご祝儀ちゃんと渡してれば(裏に金額書いてたのに)9万5千円くらいですね。

とにかく、思い出に残るとても良い上棟式になりました。

プライスレス。