ナオライ2nd. ~セルロースファイバー臨床実験~

直会2nd

上棟式でパンッと弾き出された直会は、その時居合わせた6人の大工さんにピンピンあたって跳ね返り大入賞口に入ったようで今日が2回めの直会。

前回運転手役を担当してくれた棟梁も今回は運転代行で飲酒可能モードに。
お酒満載のでっかいクーラーボックスを持参してくれました。

ありがとうございます。

第二回はこじんまりと

直会2nd
上棟式の時に参加してくれたヘルプの大工さん5名はおしごとのため参加できず。

棟梁の作業が終わる17時を待って、『ナオライ・セカンド』スタートです。

前回よりもメンバーは減りましたが、そのぶん濃い話もでき燃焼カロリー高めの楽しい会になりました。

参加メンバー

  • 棟梁
  • 工藤さん
  • O女史
  • レーちゃん(02家友人)
  • とーちゃん
  • かーちゃん
  • てつにゃん

以上7名でスターツ。

薪ストーブ炉台位置にかーちゃんお手製の鍋をセット、あとは各自持ち寄りの食べ物、お酒を並べます。

日本酒用に買ってきたカニ味噌と鯖のきずしをたべた工藤さんが

「いいですねぇーホンモノのカニ味噌。混ぜ物なしですね。僕カニ好きなんですよ、次はカニにしましょう!」

と言い、僕たちは

「ははは、いいですねぇ」
「カニは無口になりますからやめましょうよー」

などと口々にワイワイ言いながら、(誰がカニを用意すんねん)とみんなの心に去来した想いなどだれもおくびにも出さない、日本人謙譲の美徳。

みんな大人だもの。

柱に落書きしちゃダメ!アカン!ゼッタイ!

お酒も話も進む中、僕は棟梁に聞きたいことがありました。

棟梁、こないだの直会で柱にみんなの身長書いたんですけど、そのあと雨降って汚くなっちゃったんでカンナかけてきれいにしてもらうことって出来ます?

できますよ

ホンマですかーありがとうございます。そのあとみんなでもっかい書きましょう。もう雨で滲むこともないし

あの柱ですね。壁に隠れちゃいますけど

え?!見えなくなっちゃうんですか?!

そうですね、表に出るのは2階のあの柱とあの柱の2本です

えーそうなんですかー。じゃあこないだ書いてない棟梁とレーちゃん含めてその柱にもっかい書きましょうよ

ははは、いやいや、表に出る所はやめましょうよー

そうですかー記念に残しときたかったのにー

いやーやめときましょう。見えませんけど柱には残ってるのでいいと思いますよ

顔は笑ってはいましたが、”見える柱に書くのはマジでアカンぞ”と笑っていない目が言ってました。

はい、わかりました。
それはそうですよね。

自分が一生懸命キレイに作ってる家に施主とはいえ酔っぱらいがノリで落書きするのは許せないですよね。

スイマセンもう言いません。

結局レーちゃんと棟梁はどこかの柱に書いたのかな?

覚えてません。

セルロースファイバーは本当に暖かいのか

情報が溢れかえる現代、本当に信じられるのは自分の感覚、体験しかありません。

工藤さんが

”工藤住環境設計室ではセルロースファイバーが標準仕様なんだからねっ!”

と豪語するその断熱性能、本当かどうか身を持って立証してやろうじゃないですか!

サーモグラフィーで断熱欠損のチェックをしてもらっていますが、最後は02人体グラフィーでチェックです。

この時点で「天井」「壁」「床」にはセルロースファイバーが充填されています。
ただ、内壁や天井はまだできていないのでいろんなところから配線コードがぶら下がっています。

建築中の家に宿泊し寒さチェックをする副次的現象として、”宿泊費がかからない”節約効果も発生し財布も寒くならない相乗効果が期待されます。

ナオライ・セカンド終了 運転代行到着

女の人たちは3人でワイワイ話し、僕はてつにゃんを膝に載せて同い年の子供がいる棟梁と子供の話をし、唐突に立ち上がった工藤さんが壁に手をあて”僕はこうすると壁の温熱性能がわかるんです”と誰に言ってるのかわからないひとり言を呟いたころ、棟梁の携帯に着信がありました。

運転代行が到着し、その少し前にお酒も無くなっていたのでナオライ・セカンドこれにて終了。

お酒もたくさん用意いただいて、運転代行まで手配いただき、棟梁にはご負担おかけして申し訳ないです。

用意したテントと寝袋を拡げる

テント設置
「本当に泊まるんですか?」
半笑いのO女史に

「ええ、やはり施主が身を持って体験する、ってすごく大切だと思うんですよ。結果として宿泊費もかからないですし。あくまで結果として。ええ」

バシッと言ってやり、夜中には外気温が10度を下回るなか、臨床実験スタートです。

初テントに戸惑ったのか夜中と明け方の2回、てつにゃんが「だしてーだしてー」と泣いてました。

ジッパーを開けると出てきてしばらくあたりを見回していましたが、テントのほうがマシとの判断から再度テントに戻っていったのでした。

ぜんぜん寒くなかった

朝が来た
コケコッコーと鶏の鳴き声で目を覚ますまで、寒さを感じることもなくぐっすり眠れました。
取り壊し前の家で苦しんでいた「床下から吹き上がってくるような」「床を這ってくる」冷気で目を覚ますこともありませんでした。

もう1点、宴会をしている時にも感じていましたが、室内がすごく「静か」です。

おとなりさんは育ち盛りのお子さん×3で、以前まではドタバタ音や叫び声が毎日聞こえていました。

居間の前がお隣さんのお風呂なので、子供がキャーキャー言う声が結構ダイレクトに入ってきます。

毎日なので慣れて気にならなくなりましたが。

それがこの家の中では、”確かにうっすら聞こえなくもない”レベルで意識を耳に集中しないとわかりません。

セルロースファイバーの防音性能、結構すごいかも。

シンっとしてる。

あかるい!

おひさまさんさん
もうひとつ嬉しかったのがその明るさ。

これまでは夏の昼間でも電灯が必要なくらい暗かった。

それが家の周りを足場で囲まれているこの状況でも、これだけあかるい。

以前夕方に現場へおじゃましたとき、棟梁が「この家は本当にあかるくて、作業にもライトが殆どいりません」と仰っていたのを思い出しました。

最初から”太陽と風が入る家にしてほしい”と伝えていたのが実現されていたので嬉しくなりました。

ありがとうございます。

風はまだわかんないですけど、たぶん大丈夫でしょう。

いい家になりそう

セルロースファイバーの断熱と遮音を身をもって体験できました。

副次的に宿泊費も掛かりませんでした。

「これだけ暖かかったら薪ストーブいらんのちゃう?」(かぁちゃん)

ぎゃふんっ!

とにかくなんだかいい家になりそうで嬉しかったです。
ちっちゃいけど。

棟梁、工藤さん、O女史、作業いただいているみなさま、ありがとうございますー。

(来月もつづく、はず?)