高校生のとき読んだ中島らものエッセイに、
~The day’s divinity,the day’s angel~
というジム・モリスンの詞を中島らもは
~その日の神聖、その日の天使~
と意訳、受け止めている、という話がありました。
”一人の人間の一日には、必ず一人、「その日の天使」”
がついていて、暗く落ち込んだ気分のときや絶望している時に、
”「なんでもないような形で現れる天使」”
に救われる、という話でした。
ダメダメな日
- 日中、会社での業務と帰宅後の「メールやViberをつかってする」内外との家づくりうちあわせ
- 住宅ローン支払いのため絶対合格しないといけない職種転換試験
- ミーティング中にみんなの前でドヤされながらもなかなか進まないVBAの案件
- 週2日は立たないといけない人の来ないイベントスペース
- 全然手を付けていない試験勉強
- 休日に設計士さんとの打合せ
- 会社終わりにローン会社で打合せ
- 金曜の晩か土曜の朝出て日曜の晩に帰ってくる片道100キロ2年間のプチ単身赴任生活
- 提出しないといけない書類と忘れてる書類
- リミットに来てる意味不明な法務局での手続き
- 部屋内紛失したPiTaPa更新カード
- 来年の4月まで残り0.5日になった有給
- 引っ越しの手配と荷物の整理
- 調子のいいテキトーなことばっかり言うワークショップを共催する嘘つき大学教授への集客催促
- 依頼された企画書を作ってチラシとポスターのラフ作ってデザインしてプリントパックに入稿して納品されたポスターとチラシを電話アポ取った小学校へ歩いて配布して廻ってるんやからはよ社内稟議通せよっ、何ノロノロしとんねん、おれが立案したんちゃうやろがっ
その日は天使というか濃い目の「悪魔」がついていて、期日がくるソニー損保を更新したら去年1年間で1万6千キロ走ってた。
こんな日は最近読んだ本にあった、
”怒りを詳細にイメージ化したら楽になる”
を試してみようと
”頭の中に灼けた鉄球が入ってる”
ところをイメージしてみましたがうまくいかない。
これまで2~3回試した時はうまくいってちょっと気持ちが軽くなったのになー。
天使と大学生
”月30時間まで”
と自所規制された残業リミットが近づいているので早めにタイムカードだけ押して引き続きパソコンをぱちぱち。
”あーつかれたー”
最近てつにゃんがマネするようになった独り言を呟いて家路に着きました。
22時、食器を洗ったあとかぁちゃんが一週間分まとめて持たせてくれたカット野菜とキノコ類を特製の生姜にんにく出汁を張った小鍋に入れ、帰りにスーパーで買った豚肉と豆腐も入れて火にかけました。
「ボーーッ」
漫画みたいな音で吹き出すボロいコンロの火を眺めていると、ポーンとメッセージ着信音。
見るとかぁちゃんからの画像メッセージ。
パン。
少し間を開けてふたたびポーン。
また、パン。
今度は矢印付き。
ポーン。
”てつにゃんがパン屋のパンを齧ったから、あわててそのパンをとりあげてレジで精算してたらもう一つに齧りついてた。2つ買う羽目になりました(泣)。歯型かわいいやろ?”
とメッセージ。
拡大したその小さな歯型はちっちゃい動物をイメージさせ、一日中クサクサして毛羽立ってた気持ちもホッコリしたのでした。
”そうか、これが今日の天使か”
ミトンをはめた両手でシュンシュン湯気を上げる土鍋を持ち、「腹減ったな~」とテーブルに向かおうと振り返った、その時。
さっき洗ったばかりの食器の上からこちらの様子を「ジッ」っと窺うゴキブリ(大学2年生クラス)と「眼」が合いました。
その瞬間パタパタパタ~と飛んでいった天使。
音を立てないよう鍋をコンロへソっ、と戻す僕。
「いろいろ台無しかっ!!」
食器の上からアースジェットをスプレーする僕と降り掛かる死のスモークにカチャカチャ音を立て逃げ惑う大学生。
殺虫剤でビタビタに酔いつぶれた大学生はトイレットペーパーにくるまれ便器に没シュート。
「”12月にゴキブリ”、って、ゴキブリは夏の季語やろがっっ」
ブツブツ言いながら殺虫剤の掛かった食器ぜんぶとトレー一式を洗う僕。
隣からゲホゲホ聞こえる景気の悪い咳の音。
冷える土鍋。
走る師匠。
(おはり)
コメント
こんにちわ
マルツさんの設置工事が終わった翌日かわはらさんに
ヴィンテージ50のレクチャーを受ける物です
付属のミトンですが 初年度少し使っただけで指先が焦げ破れて使えなくなったので
違うのを用意して置いた方がよいですよ
あつしさん
コメントありがとうございます。
昨日川原さんにも同じこと言われました。
やっぱおまけ程度なんですね。
手袋買います。
いま川原さん屋根で作業されてます。